エンゼルブログ
2020/02/18

【社内起業!?始動!森永新研究所】

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マーケティング部のヒロセです。
以前の「東京ピーナッツマニア・レポート」を喜んで頂けたようで、今回改めて、書かせて頂きます。褒められて調子に乗るタイプで恐縮です、、、



「東京ピーナッツマニア」に対し、他の森永製菓製品からするとかなり異端な印象を持たれるかもしれません。
・何だかスーパーでみる森永商品よりも高級品!⇒1つ850円(10粒入り、税別)
・「森永製菓」の社名が商品の前面に出ていない。
・スーパー、CVSでは展開していない。そもそもどこで売っているのか解らない。
などなど。
 
これは通常とは別の流れで開発~発売に至っているからです。
今回はこの特異な開発経緯の原点「森永新研究所」のお話をさせて頂きたいと思います。
ちなみに「森永新研究所」はプロジェクト名です。「そういう施設がある」「そういう部署がある」とか誤解されてしまうこともあるのですが、プロジェクト名ですので実態はありません。立派な研究所や組織をイメージされた方がいらっしゃったなら申し訳ございません。
どんな企画なのか?については、順を追ってお話させて頂きます。
 
◆発起人・解良亮介(けらりょうすけ)


逃げろー!この顔を見たらとにかく逃げるべし!
特にマーケティング担当者はっ。
突拍子もなくヤヤコシイ製品を押し付けられるぞぉー!!!
(3割くらい誇張。7割くらい事実)
 
彼の人となりについては後述いたします!
 
閑話休題。
彼の社長へのプレゼンから始まった「森永新研究所」らしいです。このあたりに私は絡んでおらず、伝聞です(苦笑)
 
 2016年に新しい事業?企画?を社長にプレゼンをする機会があり採用されたとのこと。
 
◆提案内容
  ・研究員が、昔から発売したかった独自技術を使ったお菓子を発売
・研究員が、マーケティング、工場の仕事も自分でやる
・研究員が、自らが売り場に立ち販売をする
・研究員が、お客様の声を直接伺い、その声を改良に活かしより良いモノを作る
 
 そんな内容だったようです。
そしてこの裏には以下のテーマがあったとのこと。
 
 ・研究所に埋もれている技術を世に出して新しいお菓子を創造する
・お客様のフィードバックを素早く活かせる組織作り
・研究員がお客様が本当に欲しいものを理解できるようにする
 
 研究所には「技術はあるのに具現化・商品化できない忸怩たる思い」「普段、お客様と接する機会がなく、自分勝手な開発に陥ってしまっているのでは?という危惧」などを何とかしたいと考えていました。(とのこと)
 高い志!素晴らしい!
と、まずは(身内の話ですが)称えたいと思います。
※次回以降の伏線です(ニヤリ)
 
(当時のパンフレット写真)



◆通常の開発~販売の流れ


「森永新研究所」の前に通常の開発の流れを。
 世の中の流れ(流行の商品含む)、既存品の更なる改良、お得意様からの依頼、などを基点として、主としてマーケティング部(お得意様案件は営業部)が主導することが多いです。 
各種のデータを用い「これで行きましょう!」みたいな提案をすることで研究所での開発が始まり、工場で製造、営業部が販売していく流れです。「市場を見て製品を出していく」ことからマーケ用語で「マーケットイン」と言われます。
 
 これに対して「技術・アイデアありき」で(市場動向に関わらず)製品を出していくこと「プロダクトアウト」と言われます。「森永新研究所」には、この「プロダクトアウト」のニュアンスがあります。
 
◆研究所に技術が埋もれる構造
 適時「研究所からの提案」というカタチで「商品化アイデア」を諮る会議があるのですが、なかなか採用されることはありません。ちなみに採用する側としては、マーケティング部、営業部などがいるわけですが。別に研究所のことが嫌いなわけではないです(笑)
 
 研究所サイドは「技術視点」で「こんな技術があってこういう商品が作れる」という内容で提案されます。が、新技術・新企画だけあっても、、、
・量産化するラインがない
・新たな原料、材料を調達する方法がない
・新しすぎて売る場所がない
などなどといった現状の仕組みでは商品化・量産化・販売するのがとても難しい状態で提案されます。で、結局「商品化は難しいよね」的なオチで会議が終わること多々。(正確には「面白いけど!難しい」的な表現だったりします)
 
 なもんで「森永新研究所」では、機械が無くても手で作る、売場が無くても自分で売りに行く、原料・材料調達も自分で探して買ってくる、ことを掲げて活動が始まりました。
 
 後ほど参加することになった私。
包装材料の調達に「ネットショップで買った」とか「100均ショップで買ってきた」とかいう話を聞いてさすがに驚きました!
もちろん、そういう材料も通常と同様に包材材料の専門部署で問題ないことを確認していたそうです。
逆に手間がかかりすぎてるのでは、、、
┐(´-`)┌
 
発起人 黒幕・解良亮介(けらりょうすけ)
 
今後続く苦難を知ってか知らずか、このような企画を立ち上げた彼に対し、あえて私からは称号「黒幕」を以て称えたいと思います!(苦難の様子は次回以降記載予定です)
 
普段は研究所にてキャンディ・キャラメル開発チームのマネジャー。
ですが、本案件以外で絡むことがあまりない私からすれば「森永新研究所」の動画やPOPの写真を撮ったりする「ビジュアルディレクター」のイメージ(笑)
「森永製菓の研究員はお菓子の開発だけでなく販促物も作るのですか?」と思った方。もう一度申し上げます。そりゃ、仕方ないです。社長提案で言っちゃいましたから。「自分たちで全部やる」って。
 
普段、どんな製品を開発しているのか?はよく知らないです(笑パート2)。が、YouTubeに上がっている「森永新研究所」絡みの動画、店頭においてあるPOPの写真などは彼の撮影・編集によるものです。
あ、そうでした、思い出しました。「東京ピーナッツマニア」パッケージに掲載している「お菓子・粒の写真」も彼の作品です!
 
実は、もともと他の人から聞いておりました。
「解良さんて、もともと動画とか好きらしいよ。映画同行会的なサークルで映画作ってたらしいし、、、」
今回の企画に際し、高価な機材、動画編集の専用ソフト等を、、、これは言ってもいいのかしら?もう言っちゃいましょう。もともとは持ってなかったのですが「「森永新研究所」企画で使うから」という理由で彼は自腹で揃えてくれたようです。もちろん、プライベートでも使うのでしょうが、結構な金額が掛かっているかと思われ、、、
 
そんな熱い思いを持つ、彼のおかげで各種販促用の動画・POPを手作りで進行できました。外部に委託するより低価格で出来る!ということはさておき、「自分たちで作れる⇒外部製作会社に出すより早く作れる⇒店頭のお客様の反応を見て即時にPOPの表現を変えてその反応を見ることができる」といった臨機応変、機動力のある動きができたことは感謝です!
 
 しまった、ほめすぎた。
 もう少しエピソードを入れましょう。
 
 思いつき時点で手書きの企画書を飛ばしてくる。
 
 例えば。
POP作成は私がやることもあるのですが、POP案についてこんな感じで飛んできました。
 
(解良ディクターからの指示書)


小学生が授業中にノートに落書きしてるやつやん!!!
何を書いているか解らんて!
 
(作品1)縦書き!?
(作品2)なんで、なすび!?
 
といいつつ、実物に反映できる私ってスゴイ!
 
(ヒロセ自画自賛・作品)


もう一つ。
開発しすぎ!
いやね、新製品1つやるだけでも大変なのに(「東京ピーナッツマニア」実感しただろうに!)、未だに完全新規案件を飛ばしてくださってます。今、私のとこに2つも来ています。
今、言うことでは無いですが(本人にも言ってますが)、そんなに次々に新製品なんかできませんからっ!
 
京都出身。そのせいもあるのでしょうか。
きわめて穏やかな口調です。ですが、ちゃんと聞くとその中にいろんな無茶を仕掛んでいます。
 
店頭で出会っても騙されないようにお気を付けください。
あ、いや、騙すことは無いですが、ご用心ください!
 
(去年、解良が店頭に立った時にケースで20個もお求め頂いたお客様)
(その後クレームは来ていません。念のため)



◆そして初回のテスト販売
 そんなこんなで「森永新研究所」を立ち上げるに際し「やりたいことがある研究員」を募ったところ複数人が名乗りをあげました。その各研究員がお菓子の規格、商品名~デザイン、価格までを設定し開発。そのうち4企画が2016年12月にテスト販売を実施することとなりました。
 
(当時のリリース)
https://www.morinaga.co.jp/company/newsrelease/detail.php?no=1394
 
 準備した製品数は各100-500個程度。
 日本百貨店様の協力を頂き「しょくひんかん(秋葉原)」の売場をお借りし展開がスタートました。更には「研究員自らがやる」ということが評価され某ビジネス系TV番組に取り上げられたりし「売れに売れた!」とのこと。(解良&各担当者談)
 
◆今回まとめ&次回以降予定
 森永製菓のなかで異端製品「東京ピーナッツマニア」は普段開発する(させられる?)ばかりの研究員が「もっとお客様に近いところで開発をしたい!」「全部自分たちでやりますから!」という研究所主導のプロダクトアウトでスタートしました。
 次回以降「全部自分たちでやりますから!」な研究員たちの獅子奮迅の大活躍をもって製品が誕生→ブラッシュアップしていった経緯をお話させて頂きたいと思っています。
 
最後に、、、


2016年12月最初のテスト販売品です。
テスト販売を経て、開発中止になったものもあります。
如何でしょうか?
気づかれましたでしょうか?左端のモノ。
 
商品名「PEANUT BUTTER CUBES」???
 
次回に続きます、、、
 
引き続きよろしくお付き合いください。
 
◆すみません、一部修正です、、、
「解良が高価な動画用の高価な機材、ソフトを自腹で買った」
⇒もともと動画が趣味と聞いていたので甘んじて活用させてもらった。
 
このクダリ。誤りがありました。今回改めて解良に確認したところ、、、
「映画製作なんてしたことない、今回初めて」
「小学生のころ漫画クラブで絵は描いてた」
とのこと!
 
誰ですか!私に嘘を教えたのは!!!
そして、解良さん、申し訳ない&感謝、いま改めて、、、、
 

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  • 記事を楽しく読んでいます。
    ピーナツバター食べたいです❤︎
    全国販売期待します(*^ω^*)
  • テスト販売の写真から始動の喜びが伝わってきました
  • 普段お客さんと接する機会のない研究員さんの、熱意が伝わってきました!
    だんだんこれもしたい、あれもしてみたいとワクワク意欲がわいてきてる感じも…(*^o^)☆
    研究員さんや開発の方のここがポイントですごいんだ!!などと熱意のある話を見たり聞いたりするのがすきなので、こっちまでワクワクしました♪手書きのポップ案?の感じもリアルで読んでいて楽しかったです!
  • アイデアから販売までの過程・・・理解ある社長の社内公募があったことと思います。森永新研究所プロジェクトの皆様方 美馬様「甘党」の方ばかりだと思います。そして 頭の柔らかい 自由奔放!に開発に没頭できる環境にあったことと推察いたします。私事ですが、78歳後期高齢者です。若いころから大酒のみでした。しかし 三年前ステージ②の食道がん手術・・・アルコール一切受け付けなくなりました。今はチョコレート 焼き菓子等が鉱物になりました。「東京ピーナツ・マニア」興味深く楽しみました。
  • こういうお仕事、羨ましいです!
    これからも開発、頑張ってください♪
  • 大量生産ですものね。たいへんな道のりがよくわかりました。
    すごく食べてみたいです!
  • よりよい商品を作るための研究にとても時間をかけている事がよくわかります。
  • 頑張りはりましたね
  • いいね。
  • 面白かったです。
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