エンゼルブログ
2022/12/19

森永製菓で『食物アレルギー「だから」がない世界』を目指して~第4回 アレルギーとともに生きる:検査キット&経口免疫療法~

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森永製菓の社員が、自身の経験をもとに森永製菓のアレルギーに関する取組について全5回にわたってお話していく連載の第4回目。

毎回、ブログの最後では著者から読者の皆さんへの質問があるかもしれません。コメント欄でお気軽に答えてみてください。そのほか、内容に関するご感想も大歓迎です

こんにちは、高草木(タカクサギ)です。
みなさんのおやつの思い出などをコメント欄で拝見し、お一人お一人のおやつに纏わるストーリー素敵だなと思いました。また第1回に続き、激励のコメントも頂き、本当に嬉しいです。
 
第3回は森永製菓に一切関係なく、高草木の経験だけだったので非常に恐縮でしたが、皆様からコメント頂きとても嬉しいです!いつも読んでいただき本当にありがとうございます。
 
第4回はわたしがアレルギーを克服した経験と森永製菓グループの森永生科学研究所について話していきたいと思います。今回から読まれるという方は第1回から読んでもらえると嬉しいです。
第1回 アレルギーでもいろいろ食べたい!!!
第2回 森永製菓とアレルギー対応食品の歴史
第3回 わたしの食事の思い出

●経口免疫療法
皆さんはご存知でしょうか、アレルギーって実は紀元前から存在を認知されています。
しかしながら、アレルギーを一発で治す特効薬はありません。
上手くアレルギーと付き合いながら過ごしていくしかないのです。子供のときからアレルギーのある方は体の成長と共に寛解することもあります。逆に大人になって突如として発症する方もいます。
一人一人状況が違うので、お医者さんとの連携が必要となってきますよね。
 
わたしの場合、卵・乳は小学生になる頃には、ほとんど症状も出ないぐらいまで治っており、残すは小麦だけでした。前回のブログでも書きましたが、小・中学生の時は苦労をしました。そんな経験から高校生になる頃に、『なんとかして、小麦を食べられるようになりたい』と思うようになりました。

そこで、母と主治医に相談すると『経口免疫療法』というものを提案されました。
『経口免疫療法』とは症状を引き起こすアレルゲンの量を事前に調べ、その量を基準として、医師の指導のもとで徐々に食べる量を増やし、最終的には、アレルゲンとなっていた食べ物に対する耐性を獲得し、食べられるようになることを目指す治療法です。

わたしは約3年かけて経口免疫療法を小麦で実践した結果、いまでは何不自由なく食を楽しめています。
最初はうどん1gから始まりました。毎日うどん1gを食べては症状を確認することの繰り返しでした。
うどん1g食べることが出来るようになると、うどんが2g、3g、4gと増えていき、体に小麦を慣らしていきました。はじめのうちはほんの少しのうどんだけでも食べることが出来る喜びがありました。
しかし、毎日続いていくと、無味のうどんを少しだけ食べるのが結構苦痛でした。笑
また、母のことを思ってみると、毎日うどん1本だけ茹でて、きちんと計量して、子供に食べさせるということはかなりの手間だったのではないかなと思います。
ある程度の量を食べることが出来るようになるまで、時間はかかりますが、量が増えればほかの食品の選択肢も広がり、そこからは続ける苦痛よりも食べる喜びの方が大きかったように思えます。

高校生にして初めて食べるひとかけらのビスケットやパン。少しでも食べることが出来た時は、続けて良かったなと心から思えました。

そして、高校3年生の頃にはうどん1玉を食べることが出来るようになりました。そこからは様々なものにチャレンジしていき、最終的にはなんでも食べることができるようになりました。
わたしが幼い時代は医療現場でもアレルギー物質は完全除去するという考え方が主流だったようですが、現在は「必要最小限の除去」で、症状が誘発されない「食べられる範囲」までは食べる、という考え方も広まりつつあるようです。

様々な方にお話を聞くと、そもそも経口免疫療法を知らなかったという方や実際やっているけれどもなかなか続けるのが難しいという方もいらっしゃいました。わたし自身の経験から、経口免疫療法をやっているお子さんやその家族が少しでも楽しく、安全に進められるように出来ないかなと思う限りです。
 
●森永生科学研究所
皆さん、森永製菓には国内に様々なグループ会社があり、その一つに森永生科学研究所という会社があるのはご存知でしょうか。
独自の免疫関連技術を基にした、食品や基礎研究用検査キットの開発を行うことで、森永製菓の『おいしく、たのしく、すこやかに』というコーポレートメッセージの『すこやかに』という部分に大きく貢献している会社の一つです。

事業活動の柱の一つが、食品中に含まれる食物アレルゲンを検出する検査キットの研究開発、製造、販売です。この検査キットは食品メーカーや大手外食チェーンの工場などで利用されています。
この検査キットを活用することで、森永製菓のお菓子をはじめとするパッケージ表記や外食メニューなどの正しいアレルゲン情報提供に繋がっているんですよ!

わたしたち個人がこのような検査キットを利用することはなかなかないため馴染みがないですが、食品を製造する企業のアレルギーに対する安全性を高めることで一人一人の“安心して食べられる”に繋がると思うと凄いキットだなと思います!!
 (偉そうに書きましたが、実は恥ずかしながら、入社してから生科学研究所というものがあるのを知りました。。。)
 
ぜひ、森永製菓だけではなく、森永製菓グループ全体のことも知っていただけると嬉しいです!
  
●質問:皆さんの「毎日続けるのが大変なこと」を楽しく続ける工夫、教えて下さい!
ご自身だけでなく、お子さんやご家族に、毎日続けてもらう工夫や大変なこと・大変だったことも教えて下さい!!!



 
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コメント
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  • 自分の知人でも「完全除去」派と「慣れていく」派があって 結果としては後者のほうが食べられる範囲が広がって生活の質があがってらしたようです。
    ただ、小さいころやどうしても克服できないこともあるでしょうし、やはりアレルギー対応食品て必要ですよね。
    森永生科学研究所さん、いい仕事してます.
  • 経口免疫療法を内の子供も卵アレルギーでやり、約5年程かかりましたがかなり効果を得られました。
    当時スタートの検査は保険を使っても入院扱いになり3万と高額でしたが、数年後は外来で出来る様になり、未だ出来る病院は限られますが、経口免疫療法も認知されて来ています。
    ただ毎日コツコツなので、親も大変ですが、子供もアレルギーのある卵を食べる事の恐怖の克服が大変だった様です。
  • 少しずつを積み重ねて、耐性をつけていかれたのですね。
  • アレルギーについて、改めて考える機会をいただきまして、ありがとうございました。もう一度、5回のブログを読み直してみたいと思っています。
  • こんなキットがあるんですね
  • すごいとしかいいようがない検査キットですね。
  • アレルギーの治療法があるということを初めて知りました。アレルゲンの検査キットがあることで、誰もが安心して食事ができるんですね。
  • 2022/12/30
    なんでも楽しみながら。
    幸せ
  • 2022/12/29
    森永生科学研究所の存在、初めて知りました!
    森永製菓さんの『おいしく、たのしく、すこやかに』に大きく貢献されているんですね。
    ありがたい存在!!
  • 色々なことを試されているんですね。安心です。
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