エンゼルブログ
2025/10/30

歴史の玉手箱~第23回 続「チョコモナカジャンボ」誕生の裏側

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エンゼルファミリーのみなさん、こんにちはKAZUYOです。いつも「歴史の玉手箱」をご覧いただき、ありがとうございます。

前回の歴史の玉手箱では、「チョコモナカデラックス」の誕生までの歴史を振り返りました。

今回はいよいよ「チョコモナカジャンボ」誕生の舞台裏へ!
当時の担当者に聞いた、誕生エピソードをお届けします。


 
苦戦する「チョコモナカデラックス」

1995年当時、森永製菓のモナカアイスといえば、山が2列の「チョコモナカデラックス」という100円の商品が主力でした。
しかし基幹商品でありながら、売上は年々減少の一途をたどっていました。打開すべく、チョコの味を改良したり、モナカ生地を香ばしくしたり、パッケージデザインの視認性を高めたりと、考え得る手を尽くしましたが、減少に歯止めはかかりません。

大きな理由は、強力な競合商品の存在でした。
「チョコモナカデラックス」開発チームは、常にライバルに勝つことだけを念頭に検討を重ねていました。
やがて調査を重ねる中で、「このまま改良を続けても現状の延長ではライバルに大差をつけられない。ゼロベースでインパクトのある新しい路線をつくるべきだ」と考えるようになります。

もう一つは、バニラカップアイス市場での出来事です。
当時、他社から発売された大きなサイズのバニラカップが、あっという間に圧倒的なシェアNo.1商品となりました。アイス市場は、大容量訴求の時代を迎えつつあったのです。


 
 ▲1995年のパンフレット。当時の主要商品群には登場していない

 
 ▲パンフレットの片隅にひっそり。影の薄い存在に

 
 ▲チョコモナカデラックス

 
いたずらからヒントに

そんなある日、当時の担当者が社内倉庫へ、チョコモナカデラックスではない、別のモナカアイスのダミーを取りに行った際のこと。
ダミーを手にした瞬間、「デラックスがこのくらいの大きさ(約1.5倍)なら、インパクトは十分。誰が見ても価値を感じてもらえるに違いない」とひらめいたそうです。
そこで、いたずら半分でチョコモナカデラックスのパッケージフィルムをはがし、モナカアイスのダミーに被せてみました。
案の定、大きい!頭で思うだけでなく、目で見て手に持つことで、そのすごさが実感できたのです。
これだ!」ーーその時、チョコモナカの新しい路線がはっきり見えました。
大容量化するなら、名称も刷新したい。「デラックス」ではなく「チョコモナカジャンボ」!
ーーこうして名前が決まりました。

 
廃案からの復活 1995年 「チョコモナカジャンボ」発売

さっそく企画をまとめ、会社に提案しました。しかし、同じ価格でサイズを約1.5倍にすれば、当然原材料費や物流費は増加し、利益率は一気に悪化します。こうしたリスクの高い企画が承認されるはずもなく、提案はあっさり却下されました。

しかしその間にも「チョコモナカデラックス」の売上は着実に減少を続けていました。開発チームはジャンボ化を諦めきれず、賛同者を増やそうと、例の大容量化したダミーを常にデスクの上に置き、会う人ごとに「これ、いいでしょ! 売れると思いませんか?」と、打診し続けました。

そんな状態が一年ほど続いた頃、チャンスが到来します。相変わらず売上減少が止まらない「チョコモナカデラックス」の進退を決める会議が開かれたのです。その席で、チームは再度大容量化の提案を持ち出しました。

「デラックスの後継として捉えるから利益悪化と比較される。ジャンボはあくまで新商品として発売したい」ーー既存商品の活性化ではなく、新商品の提案としてゼロベースで臨んだのです。
そして直属の上司が背中を押してくれました。
「会社の利益の前に、まずはお客様に喜んでいただける商品を作ろう。売れれば必ず利益は拡大する」。この一言が決め手となり、ついに1年越しで商品化が承認。「チョコモナカジャンボ」の発売が決まりました。
品質は、センターのチョコソースをパリパリチョコに。モナカは12山から18山に変更しました。
 

 
 
売れる手ごたえ

自信はあっても、発売日というものは開発者なら誰しもドキドキするもの。発売当日、コンビニエンスストアを何軒も回り、売り場をチェックするとともに、店外のごみ箱も確認しました。
ありました、ありました! チョコモナカジャンボの包装フィルムがごみ箱にーーここも、あそこも。
みんなが買ってくれている証拠です。
チームは、発売初日に「チョコモナカジャンボはいける!」という手ごたえを感じました。それはデータではなく、目と肌で感じる直感でした。

その後はご存じのとおり、「チョコモナカジャンボ」は快進撃を続けます。
モナカ生地の吸湿を防ぐチョコスプレー技術、鮮度への徹底したこだわり、緻密な営業活動など、独自の取り組みを積み重ねてきました。

 
 ▲2004年のパンフレット表紙。看板商品に成長

 
「チョコモナカジャンボ」について、いかがでしたか?
チョコモナカジャンボのおいしさについて詳しく紹介したブログもありますので、ぜひチェックしてくださいね!

▶おいしさのウラには「研究」がある! ~第1回 チョコモナカジャンボ編~
▶アイスで広がる笑顔の輪!ジャンボスマイルプロジェクトとは?


次回は、2025年で30周年を迎えた板チョコアイスにしようと思います。お楽しみに!
 
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