エンゼルファミリーのみなさん、こんにちは、KAZUYOです。
色鮮やかなあじさいが咲き競う季節。もうすぐ6月ですね。
6月10日といえば、「ミルクキャラメルの日」です。1913年6月10日に「ミルクキャラメル」が初めて発売されたことから、「ミルクキャラメル」を通じて懐かしい思い出を語り合う日として「日本記念日協会」に制定されました。
日本製のキャラメルが誕生したのは、1899年のことです。
森永製菓の創業者、森永太一郎によって作られ、販売されたのが始まりです。
その頃販売していた西洋菓子の中でキャラメルは伸び悩みます。
太一郎がアメリカで習得した製法のままでは、湿度の高い日本の気候には適さず、
また、風味も「乳臭い」などと言われ、乳製品になじみの薄かった当時の日本人の嗜好には合わなかったのです。乳製品を減らしたり、煮詰める温度を高くして保存性を高めたりなどの品質改良を重ねると、徐々にキャラメルは評判になっていきます。
その後、乳製品の栄養価が注目を集めるようになると、1913年、乳製品の配分量を増やして「ミルクキャラメル」の名でバラ売りで新発売。1914年に黄色い紙箱入りで発売して大ヒットしました。
パッケージにある「滋養豊富・風味絶佳」という言葉の通り、森永製菓の創業者・森永太一郎が「日本の人々に栄養価の高いお菓子を提供したい」という想いを込めた、森永製菓の原点といえる商品です。
■さて、突然ですが、ここでクイズです。
左が1914年、右が現在の「ミルクキャラメル」です。デザインの違いがおわかりになりますか?
- エンゼルマークの「登録商標」の文字の位置。
- 森永の「永」の上の棒の長さ。
- 森永が右から左に読んでいたのが、現在は左から右に。
- 漢字が、豊「冨」が豊「富」に。
- 現在のパッケージの右下に「登録商標 第五七九二三七二号」と入っている。 でした。
若干文字の太さが変わっているなどありますが、発売時と現在でデザインがほとんど変わっていない、非常に珍しい商品です。
このエンゼルマークを使用している森永製菓の商品は、現在では「ミルクキャラメル」だけなんですよ。
パッケージが変わっていないとお伝えしましたが実は、中箱では時代に応じてさまざまな工夫をしています。
当社に保管されている中箱の一部を紹介します。時代を感じられて面白いので、ぜひ見てくださいね。
■「ミルクキャラメル」の中箱の歴史
1933年 キャラメル大将
キャラメル大将が登場する漫画を描いた、初めての中箱企画です。
当時、中箱だけでなく、元力士の「キャラメル大将」が、店頭の販促活動などで大活躍しました。
1936年 昆虫漫画
昆虫を主人公にしたものや昆虫の伝説などの「昆虫の話」を、漫画と一緒に農学博士がわかりやすく解説しています。
1951年 色付き中函
乗り物や動物などを工作して楽しめるものが登場しました。
パッケージを捨てるのではなく有効に利用してもらうため、商品の魅力を高めるために企画しました。
1954年 森永小劇場
日本や海外のさまざまな童話が登場。工作することで箱を劇場に見立てて、童話の世界を楽しめるつくりになっています。
1959年 エンゼルノート
エンゼルのイラストと一緒に、動物・スポーツ・あそびなどの豆知識を掲載しています。
1975年 リトルレンジャー豆知識
自然環境の大切さを子どもたちに伝えていきたいと考えて、自然を守るためのさまざまな知識を紹介しています。
1999年 懐かしの風景
親子のコミュニケーションのきっかけになるようにと考えて、
紙芝居や路面電車、牛乳箱などの昭和30年代の「懐かしの風景」を掲載しました。
■111周年記念パッケージ
12粒入りのキャラメルのフィルムと中箱が、期間限定で111周年をお祝いするデザインになっています。しんたにともこさんの心癒されるイラストのデザインが、フィルム4種×中箱6種。フィルムと中箱を重ね合わせると3Dアートが楽しめます。
ぜひ、一緒に111周年をお祝いしていただけると嬉しいです。
今回も最後まで読んでいただいて、どうもありがとうございます。
次回は、「お菓子の贈り物」についてご紹介します。お楽しみに!
また
歴史の玉手箱では、エンゼルファミリーのみなさんからのリクエストにもお応えしたいと考えています。
コメント欄に取り上げて欲しいテーマをご投稿くださいね!お待ちしております。