おやつサミット福岡で、会員さんから「森永の紅茶」について質問がありましたので、この場でお答えしたいと思います。
ほとんどの方はご存じないかと思いますが、その昔、森永が紅茶やコーヒーを発売していた時代がありました。私も入社するまで実は知りませんでした。
森永の紅茶事業は、お菓子とお茶の密接な関係を背景に早くから研究を重ねて、紅茶は1934(昭和9)年に発売しています。
昭和9年発売の紅茶
大正時代から英国リプトン社の独壇場でしたが、高輸入関税がかかり紅茶は高価なものでした。そこで森永は、台湾や国内産の茶葉の収穫について研究を重ね、その結果国産の良質な紅茶を生産できるようになりました。
昭和37~40年の3年間連続で紅茶品評会で優勝するなど快挙を遂げています。
昭和30年代の紅茶
しかしながら1971(昭和46)年には紅茶の輸入が自由化され安価で高品質の茶葉が輸入されるようになり、また消費者も外国ブランドの紅茶を志向するようになり、1977(昭和52)年に最後のブランド「森永ローヤル紅茶」の発売もって紅茶の事業を終了しました。
実に40年以上も紅茶を発売していたことになります。
※本文内日付を修正しました。(2023.10.24)
ローヤル紅茶
参考までに、発売時の紅茶と昭和30年代に発売していた紅茶、そして最後のローヤル紅茶をアップしておきました。もしかすると覚えている方もいらっしゃるかもしれないですね。