◆制御不能①夜な夜なピーナッツバターをなめる!知らんけど!
高校生の頃、映画「ジョーブラックをよろしく」を見る。
ブラットピットさん演じる「死神」がピーナッツバターをスプーンですくって食べるシーンがたまらなく美味しそうで惹かれた。
これが鈴木の「ピーナッツバター愛」の始まりで、ピーナッツバターをスプーンでなめる習慣がついたそうです。ちなみに「夜な夜な」は私の勝手推測です!
◆制御不能②ダジャレがダメだったのでは!知らんけど!
2014年、鈴木が「東京ピーナッツマニア(初期型)」を開発、製品化を提案。
で、結果は、、、
「不採用」 (ノ△・。)
当時の評価者のコメント、、、
「ピーナッツバターを直接食べる良さが解らない。全く解らない!」
「そんなのブラピ、しかも映画の中の役だけじゃないの?」等々、、、
いやぁ、この言葉を放った方々。(心の中で良いと思うのですが)いろんな人に謝罪したほうが良いのではないでしょうか。
ワタシは「東京ピーナッツマニア」店頭試食をさせて頂き、多くのピーナッツバター好きの方にお会いしました。えぇ、かなりいらっしゃいましたよ。
そして未だに当時の却下のコメントを、鈴木は忘れてないですよ!今回、こんなに「すっと思い出せる」んですから!未だ恨んでいるのではないでしょうか、、、
知らんけど!
さておき、、、
この提案時に鈴木がつけた製品名が
「mar de PEANUT(まるでピーナッツ)」
、、、、、、
は?何事?ピーナッツバターでしょうに、、、
不採用理由、実際はこのネーミングでは?という気がします。しませんか?
知らんけど!
◆制御不能③全く懲りてないでしょ!知らんけど!
2016年12月、初回のテスト発売時の商品について。
商品名は「PEANUT BUTTER CUBES」。
おそらく前回提案時のネーミング案がダメだった、と彼女も反省したのでしょう!
非常に解りやすい名前に変更されました!
v(^-^)
そして、パッケージデザイン。そう、パッケージデザイン、、、、、、
本連載は「ノンフィクション」でありたい!そんな志に基づき本当のことをお話します。
パッケージデザインコンセプトは、、、
「陽気なアメリカン」
ツッコミはちょっとお待ちください、誠に恐縮ですが。
。
2016年12月にそのようなことで規格、テスト発売され、それ以降、本商品化を目指しテスト発売を繰り返すのですが、今の「TOKYO PEANUT MANIA」のデザインはもともと「アメリカ西海岸の陽気さ」をテーマにしていた名残です、、、確かに欧米ではピーナッツバターを直で食べる文化があるそうです。
そして「例の手の色」、、、これは鈴木の原体験(映画の)「死神」だそうです、、、
えぇ、そうですとも。。。
「東京」要素はみじんもありませんでした、、、
で、2017年10月からの2回目のテスト販売に向けた、製品改良の打ち合わせで、ちょっとした事件?が、、、
鈴木 「商品名を「TOKYO PEANUT MANIA」に変えたい!」
ワタシ「何で?」
鈴木 「特別な製法なので全国向けの大量生産までは出来ない。限られた地区、場所で一定数量しか販売できない。としたときに日本を代表する東京限定で、東京の名を冠したい」
ワタシ「へぇ~。んじゃそれで」
かなりハショりましたが、こんな流れです。
その時、私が飲み込んだセリフ
「「東京」をつけるにしても、ピーナッツではなく、ピーナッツバターのお菓子なので「東京PEANUT BUTTER CUBES」が解りやすくていいと思うけど、、、」
「「PEANUT BUTTER CUBES」でお客様の評価も頂いたのになぜ変える?」とかとか、、、
しばしば聞かれます、いろんな方から。
「「東京ピーナッツマニア」のデザインコンセプトは?」的なご質問。特に「手の色」。
今まであいまいにお答えしてしまい申し訳ございませんでした。
隠しておきたいわけではなく、説明が長くなる割に理解して頂きにくい、共感を得られそうにない、、、等々がその理由です。
改めてお詫び申し上げます。申し訳ございません。今回の記事を以てご了承頂けると幸いです、、、鈴木自身、ワタシや他メンバーが多くの人に聞かれて困っていることを本人は何も感じてないと思います、知らんけど!
ちなみに、、、鈴木自身、静岡出身でした!今も神奈川在住とのこと、、、
(><)
◆制御不能④逆襲の「生ラムネ」!知らんけど!
皆様、「生ラムネ」という製品があったのをご存知でしょうか?
私の印象だと「ラムネ味のふにゃっとした食感のモノ(キャラメル、ハイチュウでもない「ふにゃ感」)ですが、この開発に鈴木が携わっていました。
発売当時、デラックスな某タレントさんにTVで取り上げて頂き、それはもう爆発的に売れ、社内も「どんどん作れ!作りまくれ!」と増産用に設備投資もしたとのこと。
で「設備投資~設備完成・製造開始」の頃には、そのブームも終わり「設備入れちゃったけど、どうすんの!」「この設備を活用すべく新製品を作らねば!」的なオチに至る、です。
「東京ピーナッツマニア」にはその技術が使われているらしいです。
知らんけど!
使わなくなった設備を有効活用して新製品を作る!というのはなかなか素敵な話です。なので、、、
「生ラムネ」は焼いてませんでしたよね、、、
とかとかのツッコミはご遠慮頂けると幸いです(苦笑)
どこかにその技術が使われているのでしょう!
知らんけど!
※この項の「制御不能」は鈴木ではなく「生ラムネ」ということでスミマセン、、、
※鈴木自身はもともとキャラメル周りの開発担当です。
「東京ピーナッツマニア」は「森永ミルクキャラメル」の知見・技術も使っています。
◆制御不能⑤考える前に走るタイプ!知らんけど!
すみません、長くなりすぎるので、すっ飛ばします。
商談日の当日に「規格変更したい!」と「何で?それ今言う話?」電話を1日に2回もしてきた話、などなどあるのですが、またの機会がありましたら、、、
/////////////
ところで、皆様の中にはこうお思いの方もいらっしゃるでしょう。
「ヒロセってどうも他人事感が強くない?もうちょっと主体的になれよ!研究員をディスってばかりで嫌なやつ!」
思いだしてください。
そして、ちょっと聞いてください。
改めて、この背景はこんな感じです。
「森永新研究所」は研究員有志が自分で好きなことにチャレンジする企画。
そして、2017年の第2回テスト販売から参加した私は上司にこう言われました。
・森永新研究所は普段のマーケ主導とは異なり研究所自身で進める企画である
・研究員有志が全部自分でやる。
・商品規格、商品名、デザイン、価格設定、製造、店頭販売、、、等々、全部研究員が自分でやる。
・マーケは全体の運営だけすればいい。
・むしろ製品については何も言うな。
などなど。
更に各研究員からも「今回もマーケの言うことは聞かない!いつも研究所の提案にダメ出しばかりしやがって!」感がひしひしと出てました&直接、言ってくる人もいました。いや。私にはその気もなかったのですが(苦笑)。淡々とルールに忠実に、特に意見を戦わせるでなく研究員のやりたいことをそのままフォローしてました。
///////////
そろそろ今回を締めたいと思いますが、、、
◆制御不能⑥この感情を表す言葉はない!知らんけどっ!!!
2016年に引き続き2017年10-12月の第2回テスト発売も日本百貨店様にて展開頂けることになっていました。で、各研究員が店頭販売に伺うスケジュールを組む際、、、
ヒロセ「鈴木さん、いつ店頭に行きますか?」
鈴木 「産休に入ります」
ヒロセ「・・・・・・」
聞いてた話と違う!全然違う!
研究員が好きにやる、研究員自身が店頭でお客様に直接評価してもらう、それを改良に活かす、全部研究員がやるっていう話でしたやん!
いきなり離脱!?
とはいえ、産休!おめでたい話ですがな!
「・・・おめでとうございます」と返したような記憶があります。
結局、日本百貨店様とは「店頭に行く日数」を決めてたので、ワタシ&他のメンバーで行くことに。
(ハショります)
2回目のテスト販売でも複数品を展開していましたが「TOKYO PEANUT MANIA」が突出して高評価・高売上を記録しました。
そこで12月には上司から「ヒロセー、「ピーナッツ」は本商品化しようぜーよろしくー」の流れに。(ここまで軽い表現ではなかったと思いますが)
その時、鈴木は既に産休。つまりは担当研究員が不在のため、私は黒幕・解良(けら)に相談。
ワタシ「「TOKYO PEANUT MANIA」の商品化を進める話が出てきたんですが、鈴木さん不在で大丈夫ですか?」
解良 「鈴木さんがプランをまとめた資料を残していってくれてますし、チームでフォローするので大丈夫です!」
(ハショります)
これまで担当研究員・鈴木のみで進めてきた本企画に、改めて設計、製造の専門部署のメンバー、そして鈴木をフォローすべく集まった他の研究員も参加する打ち合わせにて。
解良 「これが鈴木さんの残してくれた資料です」
ワタシの心の声 「確かに、製造フロー、1時間あたりの製造個数、製造に必要な人数等々がまとまってる!これがあれば本商品化できる!」
と思ったのもつかの間、、、
製造技術担当 「この壊れやすい品質を機械で量産するのは無理っぽいので、もっと固くしていいですか?」
ワタシ「は?いや、だめでしょ。「さくっ、ほろっ、とろ~り」で評価されてるのに」
製造技術「だとしたら、手作業が増えて原価は上がりますよ」
ワタシ「良いわけないでしょう!」
製造技術「そもそも工場を見つけるのも難しいです。ピーナッツ(※アレルギー特定原材料)を扱ってくれる工場はなかなか無いですよ。あっても既に埋まってますし」
ワタシ「それを何とかすべく集まってもらってる訳で、、、」
設計担当「製造量=購入量が増えればボトルの価格を安く買える計画になってるけど難しそうよ」
ワタシ「何で?まとめてたくさん買えば安くなるはず」
設計担当「このボトルのメーカー、小規模でそんなに在庫を持てないらしい。在庫をキープしておくために倉庫を持ってる会社を間にいれないとスムーズに調達できない。で、大量購入でボトル単価は下がっても倉庫代や倉庫間の輸送の分、トータル価格は上がるよね」
ワタシ「今でも赤字なのに?今はテストだから仕方ないとしても、、、」
一同 ~沈黙~
ワタシ ~絶句~
あといくつもいろんな課題があったと思いますが、もう忘れました(苦笑)。
というか、その打ち合わせの最後の方、クラクラしてました。そもそもちゃんと聞いてたかも怪しいです(苦笑)
◆まとめ
社内の逆風に負けず、想いを持ち続け、一歩踏み出した鈴木。
それについては、同僚として、掛け値なしに誇らしい人だと思います。
ですが、、、
やりたいことをやりきってからの産休離脱!
いろんなレベルで、まさに制御不能!
そして、、
鈴木をフォローすべく集結したメンバーの前にはまさに「夢のような」実現不可能な企画書、、、
作れない、作れたとしても原価があがりすぎる、、、
さぁ、どうしましょうか、、、
今回はこのあたりで。
次回、引き続きお付き合い頂けると幸いです。
◆ダメ押しの・・・
そのまま鈴木がいて、他のメンバーの参加が無ければ、この直後で本企画は止まっていたと思います。
アイデア・想いを諦めず具現化した鈴木、それを冷静に客観的な視点で磨き続けた他のメンバー、この分業があったから、本商品化まで進めたのだと思います。
これでよかったのでしょう!
いや、よかったのか???
知らんけど!
大阪出身のヒロセでした!