歴史の玉手箱～第5回～「母の日の由来と森永製菓」

エンゼルファミリーのみなさん、こんにちは、KAZUYOです。

新緑が美しい季節になりましたね。5月といえば、みなさんは何を思い浮かべるのでしょうか。

私は、5月の第2日曜日の「母の日」を思い浮かべます。今年は５月12日が母の日ですね。
母親への感謝の気持ちを伝える日として定番となっていますが、日本に「母の日」がどのように広まったのかご存じでしょうか？
意外に感じる方が多いと思いますが、実は森永製菓が大きく関わっているのです。
 

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■「母の日」は米国から日本に
諸説ありますが、もともと「母の日」は1912年頃（大正初期）に米国で始まった行事だといわれています。それが日本にも伝わり、全国各地のキリスト協会や婦人団体などが「母の日」を行うようになりました。しかし、なかなか一般的には広まりませんでした。
森永製菓は、この心温まる行事を全国的に普及したいとの思いから1936（昭和11）年に「森永母を讃へる会」を結成しました。そして、積極的に諸団体に働きかけた結果、全国統一の「母の日中央委員会」が組織されたのです。
1937（昭和12）年に、母をたたえる歌（歌詞）の募集を行ったところ、1万5000点以上もの応募がありました。後に、西條八十さん、山田わかさん、与謝野晶子さん、岡本かの子さんといった著名人に選ばれた歌詞は、古関裕而さんによる作曲でレコード化され市販もされました。
   

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■20万人のお母さんをご招待
1937（昭和12）年５月８、９日には、母の日中央委員会の協賛を得て、第一回の「森永母の日大会」が東京・豊島園（2020年8月閉園）で開催されました。
森永製菓の商品の販売店などで「森永母の日大会」の招待券を無料配布し、新聞広告も行いました。
当時のチラシや広告を見ると、式典では、母を讃える歌の発表や、落語、百面相、踊りなどのショーがあったことが分かります。また、子どもと一緒に遊具やボートに乗ったり、模擬店があったり、福引なども楽しめました。20万人の母親を無料招待して盛大に行われた「森永母の日大会」は、新聞や雑誌に大々的に取り上げられて、大きな話題となったそうです。
その後、函館や福岡や京都などの主要都市で「森永母の日大会」を開くようになりました。こういった森永製菓の取り組みで「母の日」が全国的に普及していったといわれています。
       

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■図画や作文も募集
1940（昭和15）年には、「私のおかあさん」図画・作文募集を開始し、全国の幼稚園や小学校に呼びかけました。図画の応募は1万1000点以上、作文には1万点以上の応募がありました。戦争で一旦中断しましたが、戦後に再開してからは、入賞した作文を集録した「私のおかあさん」がベストセラーになったり、映画化される作文が登場したりするなど大きな反響があったそうです。
   

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■「母の日」は何をする日？
1937（昭和12）年のチラシには、「母の日」がどのようなものか知らない当時の人々に、このように紹介されています。
「５月の第二日曜日は、『母の日』でありまして世界中の心ある人たちは、この日になりますと何かしら、お母さまがたをおよろこばせすることをいたします。ある人たちは、お母さまがたのために特別のお集まりをしてお礼の心持を表はします。また、ある人は、お母さまに特別な贈物をして、感謝の気持ちを表はします。遠方に居られるお母さまには、お手紙を書くとか品物送るとか、お亡くなりになったお母さまのためには、お墓参りをするとか、また、お母さまのお好きになったことをして他の人をよろこばせるとかとにかく、お母様を中心としてこの日を送るのです。」
私も、何かしらで母に喜んでもらいたいと思います。

そして、すっかり母の日が定着した昨今、森永製菓の「母の日」の取り組みはカタチを変えながらもその思いを脈々と引き継いでいます。お母さんへの感謝の気持ちを伝えるのにぴったりな「ディア」というビスケットを発売するなど、お菓子を通して笑顔をお届けしたいと願っています。
 
今回も最後まで読んでいただいて、どうもありがとうございます。
次回は、「ミルクキャラメル」についてご紹介します。お楽しみに！